違法な調査を請け負っていないか?
2007年に施行された『探偵業法』では、探偵が行うことのできる業務の範囲を厳しく定めています。
しかし一部の業者はその範囲を超えた
グレーゾーン・違法
な調査を行い法律を破ることがあります。
こういった違法な行為を行う業者に依頼・加担してしまうと、最悪の場合、依頼者にまで責任を問われたり犯罪に巻き込まれてしまう可能性があります。
また、こういった業者に関わると金銭的な面でも搾取されてしまう事が多いです。
以下では、関わってはいけないグレー・違法な調査をいくつか挙げます。
よくある違法(グレーゾーン)な調査・業務
1.別れさせ屋
昔ドラマで有名になったので言葉は知っている方が多いと思います。
要はターゲットとなるカップルを別れさせる工作を行う事です。
自然な出会いを演出して恋愛関係に持ち込み、二人の仲を切り裂いて別れさせるのが仕事になります。
これ自体は現在のところ罪になる訳ではなくあくまでグレーゾーンのようですが、工作が成功する確率は男女とも非常に低い上、そもそも別れさせたからといって依頼者の思った通りの展開(ターゲットと付き合ったり、復縁するなど)になることはまずないようです。
参考:
「別れさせ屋」は違法?
2.仕返し屋
「復讐代行」とも呼ばれます。
例えば、
「嫌いな相手の車のタイヤをパンクさせる」
など陰湿な行為から、直接的にターゲットに危害を加えるケースもあるようです。
当然これは違法ですし、依頼者にまで前科が付く可能性もあるので絶対にこういった依頼は止めましょう。
3.個人情報の不正入手
個人情報を扱う公的機関や企業の従業員から、個人情報を仕入れる事です。
近年では、
- ハローワーク従業員による情報漏えい
- 携帯電話ショップ店員による顧客情報の漏えい
- 警察官による車両情報の漏えい
など、個人情報の流出が非常に多くなっています。
こういった違法な業務を行っている業者は分かりづらいのですが、私たちが注意するポイントとしては、
- 「電話番号から相手の身元が確認できる」
- 「ターゲットの消費者金融の利用状況を確認できる」
- 「クレジットカード利用状況をチェックできる」
など謳っている業者がいたら、それはほぼ確実に犯罪に加担していますので、近づくのは避けた方が良いでしょう。
4.調査対象者を巻き込んだ調査
探偵業法では、調査対象者(ターゲット)を巻き込んだ形での調査を原則として禁じています。
ですが、悪質な探偵の中には、
「浮気相手からも慰謝料を取れるから、それを調査料金に当てられますよ」
など現実的でない提案をしてくるところもあります。
これは民法上で脅迫に当たる可能性もある他、探偵業法にも違反していますので、こういった怪しい誘いには乗らないように注意しましょう。
まとめ
探偵に依頼する際は心理的にナーバスになっていることが多いです。
ですが、
「あれ、これって法律的にヤバイんじゃないの?」
と違和感があったら遠慮なく聞き、相手が濁したり隠すようであれば「ちょっと考えます」と言ってその場を立ち去る必要があります。
特に上で書いたような
- 「別れさせ屋」などのグレーゾーンの業務
- 「復讐代行」「個人情報の不正入手」などの違法な業務
- 「調査対象を巻き込んだ調査」
などを行っている場合、その業者は一発アウトだと思った方が良いでしょう。
どんなに誘われても、そういった違法性のある(高い)調査を依頼してはいけません。